京のすっぽん店「大市」には、老舗の有名店だけあって、数々の著名人、有名人が訪れるそうです。
総理大臣から、有名スポーツ選手まで、来ていない人を探すほうが大変なんだとか…

芥川龍之介や川端康成(大体にして、小説家には食通が多いものです。)、志賀直哉に至っては、代表作「暗夜行路」に「大市」らしき店が出てくるんだそうで。
(何せ長いし、ずいぶん昔に読んだので、ゼンゼン憶えていません。

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名店には名店の理由がありまして、
前回紹介したように「大市」専用に養殖されたスッポン、
専門のお酒に厳選されたしょう油で作るスープ、
企業秘密の、秘技 ”関節切り” による調理法、
それらを代々受け継ぐことで、名店としての不動の地位を保ち続けているわけです。

器だってただ者ではありません。
信楽焼の専用の土鍋を使い、
新しい土鍋を使うときは、お客に出す前に、なんと2ヶ月間、
じっくりと土鍋に味をしみこませるんだそうです。

そしてコークスを使い、1600度以上の高温で煮込みます。
コークスは石炭からガスを抜いたもので、高温になるので、
短時間で炒める中華料理には欠かせないものでした。
今はどうか知れませんが、昔の中国の料理店のほとんどが使っていたはずです。


「大市」の裏メニューとして人気なのが、すっぽん雑炊。
残ったスープでご飯を炊き、卵でとしていただくんだそうで、もちも入って絶品です。(食べたことないけど、絶品です。そうでないわけがありません。うん。

ずいぶん前に2度ほどスッポンを食べているんですが、うまかった、という記憶があまり残っていません。
でも、「大市」のすっぽんは、死ぬ前に一度でいいから食べてみたい一品です。

もっとも、店の前に行っただけで、伝統と格式の重さにビビッて、敷居がまたげなくなるかもしれませんが……

+フジTV「京のいっぴん物語」より