能登半島にある石川県の穴水町に、地元の人でもめったに口に入らない珍味、「このわた」があります。
「このわた」は、ナマコの内臓で作った塩からだそうです。

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とにかく作り方が難しい。
塩からだから塩で漬けりゃいいと思うのは、素人の悲しさで、地元でも作れる人は何人もいないそうです。

まずなまこの内臓を塩できれいに洗い、塩を加える、これを『上げ塩』というんだそうですが、
この時、塩が多すぎると味を壊し、少なすぎると旨味が出ない、とにかく分量が大事。
全体に塩をなじませ、常温で置くと、ナマコに住む乳酸菌が活動し、発行が始まるんだそうです。

1週間ほどで完成、磯の香りと深みがまろやかで、めちゃくちゃうまいそうです。

それだけに超高級品。

この「このわた」、魯山人も愛した味だそうです。

TV東京の「なんでも鑑定団」を見ている人は魯山人の名前は耳にしているはずです。

恐るべき美の巨人。しかも美食家。

伝説の懐石料理の割烹「星ヶ丘茶寮」とうのがあります、いえ、ありました。
贅を極めた料理を提供し、各界の著名人しか行くことができませんでした。
京都の一見さんお断りどころの話ではなかったようです。

魯山人は一時、ここの支配人をやっていましたが、やかましくて気難しい、とにかく嫌われ者だったようです。
(あくまでうわさですよ~っ)

当時料理人をしていた人が、後年、星ヶ丘茶寮と魯山人についての思い出を語ったインタビュー番組があったんですが、
あまりにも口うるさいので、この料理人さん、ある時、魯山人を試してやろうと、レシピを少しだけ変えたんだそうです。
素人ではまず気づかないくらいちょっと。

お客に出す前に、魯山人は必ず味のチェックをしていたそうで、料理人さん、わかるはずがないと高をくくっていたら、
一口飲むや(かなり昔見たんで、正確に記憶してないんですが、汁ものだったとおもいます。)、いつもと違うと怒って、作り直しを命じられたそうです。

その料理人さんは恐れ入って、二度と悪戯はしなかったとのことです…

「美味しんぼ」という漫画がありますが(今も続いているのかなぁ?)、ここの出てくる主人公の父親の料理研究家、謹厳でこわもてのサムライみたいな人、
あれ、絶対魯山人を意識していると思うんですが…